コンパイル時の環境変数の設定

次の表は、インテル® Fortran に影響するコンパイル時の環境変数の一覧です。

環境変数

説明

IFORTCFG

デフォルトの設定ファイルの代わりに、コンパイラーが使用する設定ファイルを指定します。

デフォルトでは、コンパイラー実行ファイルと同じディレクトリーにあるデフォルトの設定ファイル (ifort.cfg) を使用します。

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Windows* システムでは、この環境変数は IDE から設定できません。

INTEL_LICENSE_FILE

製品ライセンスファイルの場所を指定します。

PATH

コンパイラーの実行ファイルが格納されているディレクトリー・パスを指定します。

TMPTMPDIRTEMP

一時ファイルの格納ディレクトリーを指定します。詳細は、「コンパイラーまたはリンカーにより作成される一時ファイル」を参照してください。

Note icon

Windows システムでは、この環境変数は IDE から設定できません。

FPATH

(Linux* および Mac OS* X)

インクルード・ファイルおよびモジュールファイルのパスを指定します。

GCCROOT

(Linux および Mac OS X)

gcc バイナリーの場所を指定します。-gcc-name オプションを使用する際に、コンパイラーが gcc バイナリーの場所を特定できない場合にのみ、この変数を設定します。

GXX_INCLUDE

(Linux および Mac OS X)

gcc ヘッダーの場所を指定します。-gcc-name=directory-name/gcc で指定された必要な値をコンパイラーが見つけられない場合、この変数を設定して、GCC ファイルの場所を指定します。

GXX_ROOT

(Linux および Mac OS X)

gcc バイナリーの場所を指定します。-gcc-name=directory-name/gcc で指定された必要な値をコンパイラーが見つけられない場合、この変数を設定して、GCC ファイルの場所を指定します。

LIBRARY_PATH

(Linux および Mac OS X)

リンクフェーズで使用するライブラリーのパスを指定します。

LD_LIBRARY_PATH (Linux)

 

共有ライブラリー・ファイル (.so) のパスを指定します。

DYLD_LIBRARY_PATH (Mac OS X)

ダイナミック・ライブラリーのパスを指定します。

INCLUDE (Windows)

インクルード・ファイル (INCLUDE 文でインクルードされるファイル、#include ファイル、RC INCLUDE ファイル、および USE 文で参照されるモジュールファイル) のディレクトリー・パスを指定します。

LIB (Windows)

リンカーがリンクする .LIB (ライブラリー) ファイルのディレクトリー・パスを指定します。LIB 環境変数が指定されていない場合、リンカーは現在のディレクトリーにある .LIB ファイルを検索します。

この他にも、設定可能なランタイム環境変数が多数あります。ランタイム時に認識される環境変数の一覧、および環境変数の設定と表示については、「ランタイム環境変数の設定」を参照してください。

コマンドプロンプトで SET コマンドを使用して、環境変数を設定できます。オペレーティング・システムによっては、別の方法で環境変数を設定することもできます。

環境変数の設定 (Linux および Mac OS X)

ifortvars.csh および ifortvars.sh ファイルを使用することにより、一度に複数の環境変数を設定できます。これらのファイルは、製品の bin ディレクトリーにあります。「ifortvars ファイルを使用するコンポーネントの場所の指定」を参照してください。

C シェルで環境変数を設定するには、setenv コマンドを使用します。

setenv FORT9 /usr/users/smith/test.dat

C シェルで環境変数を無効にするには、unsetenv コマンドを使用します。

unsetenv FORT9

Bourne シェル (sh)、Korn シェル (ksh)、および bash シェルで環境変数を設定するには、export コマンドと割り当てコマンドを使用します。

export FORT9
FORT9=/usr/users/smith/test.dat

Bourne シェル、Korn シェル、または bash シェルで環境変数を無効にするには、unset コマンドを使用します。

unset FORT9

環境変数の設定 (Windows)

ユーザーは要件に応じて、パス、ライブラリー、およびインクルード・ディレクトリーを指定する環境変数を IDE で定義することができます (メニューバーから [Tools (ツール)] > [Options... (オプション)] を選択します)。

また、ifortvars.bat ファイルを使用して、インテル® Fortran のコマンドライン環境で必要な環境変数を設定できます。「ifortvars ファイルを使用するコンポーネントの場所の指定」を参照してください。

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コマンドラインで devenv/useenv を指定した場合、IDE はコマンドラインで定義された PATH、INCLUDE、および LIB 環境変数を使用してビルドを実行します。また、[Tools (ツール)] > [Options... (オプション)] で定義した値の代わりに、これらの値が使用されます。

devenv コマンドに関する詳細は、Microsoft* Visual Studio* のマニュアルから devenv の説明を参照してください。

一部のシステム環境変数は、インテル® Fortran コンパイラーのインストール時に変更されることがあります。インストール時に変更される環境変数は、ユーザーが選択するインストールの種類によって異なります (詳細は、install.htm ファイルを参照してください)。

これらの環境変数の設定を表示または変更するには、次の操作を行います。

Windows XP、Windows 2000、または Windows NT* 4 システムの場合:


  1. Administrators グループに所属しているアカウントでログインします。

  2. [コントロール パネル] を開きます。

  3. [システム] をクリックします。

  4. Windows XP システムの場合、[詳細設定] タブをクリックして、[環境変数] ボタンをクリックします。Windows 2000 システムの場合、[詳細] タブをクリックして、[環境変数] ボタンをクリックします。Windows NT 4 システムの場合、[環境] タブをクリックします。

  5. 環境変数の値を表示し、値を変更します。

  6. 環境変数の変更内容を直ちに有効にするには、[適用] をクリックします (Windows NT 4 システムのみ)。

  7. [OK] をクリックします。

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システム環境変数を変更すると、コマンドラインでのビルド (IDE を使用しないで行うビルド) に影響がありますが、IDE を使用して行うビルドには影響がありません。IDE でのビルドは、IDE の [ツール] > [オプション] で設定された環境変数で管理されます。ただし、例外として、コマンドラインから /useenv オプションを指定して IDE でビルド (devenv) を行う場合には影響があります。この場合、IDE は、コマンドライン用に定義された環境変数 PATH、INCLUDE、および LIB を使用します。

SETENVQQ ルーチンを呼び出すことで、プログラム内から環境変数を設定できます。次に例を示します。

USE IFPORT
 LOGICAL(4) success
 success = SETENVQQ("PATH=c:\mydir\tmp")
 success = &
 SETENVQQ("LIB=c:\mylib\bessel.lib;c:\math\difq.lib")