ifort コマンドによって生成される出力ファイルは次のとおりです。
オブジェクト・ファイル。コマンドラインで -c オプション (Linux* および Mac OS* X) または /c (Windows*) オプションを指定した場合。オブジェクト・ファイルは、各ソースファイルごとに作成されます。
実行ファイル。-c オプションまたは /c オプションを省略した場合。
1 つまたはそれ以上のモジュールファイル (datadef.mod など)。ソースファイルに MODULE 文が 1 つまたはそれ以上ある場合。
共有ライブラリー (mylib.so (Linux)、mylib.dylib (Mac OS X)、または mylib.dll (Windows))。-shared (Linux)、-dynamiclib (Mac OS X) または /libs:dll オプション (Windows) を使用した場合。
アセンブリー・ファイル。-S オプション (Linux および Mac OS X) または /S オプション (Windows) を使用した場合。アセンブリー・ファイルは各ソースファイルごとに作成されます。
出力ファイルの作成は、コマンドラインで適切なコマンドオプションを指定するか、Windows または Mac OS X の統合開発環境 (IDE) で適切なプロパティーを使用して制御することができます。
例えば、-c オプションまたは /c オプションを指定しない場合、コンパイラーは各ソースファイルごとに一時オブジェクト・ファイルを生成します。そして、リンカーを起動して、オブジェクト・ファイルを 1 つの実行プログラムファイルにリンクします。これにより、一時オブジェクト・ファイルは削除されます。
-c オプションまたは /c オプションを指定した場合は、オブジェクト・ファイルが作成され、作業ディレクトリーに保持されます。オブジェクト・ファイルは後でリンクする必要があります。個別の ifort コマンドを使用してリンクするか、またはリンカー (ld (Linux および Mac OS X) または link (Windows)) を直接呼び出してオブジェクトをリンクします。Linux および Mac OS X システムでは、xild を呼び出すか、またはアーカイバー (ar) と xiar を使用してライブラリーを作成することもできます。Mac OS X の場合は、libtool を使用して、ライブラリーを生成します。
コンパイルの途中で致命的なエラーが発生した場合、または -c や /c などの特定のオプションを指定した場合、リンクは行われません。
次に、出力ファイルに含まれるファイルを示します。
出力ファイル |
拡張子 |
コマンドラインからの作成方法 |
---|---|---|
オブジェクト・ファイル |
.o (Linux および Mac OS X) .obj (Windows) |
自動的に作成されます。 |
実行ファイル |
.out (Linux および Mac OS X) .exe (Windows) |
-c または /c を指定しない場合に作成されます。 |
共有可能なライブラリー・ファイル |
.so (Linux) .dylib (Mac OS X) .dll (Windows) |
-shared (Linux)、 -dynamiclib (Mac OS X) または /libs:dll (Windows) を指定して、-c または /c を指定しない場合に作成されます。 |
モジュールファイル |
.mod |
コンパイルするソースファイルが Fortran モジュール (MODULE 文) を定義している場合に作成されます。 |
アセンブリー・ファイル |
.s (Linux および Mac OS X) .asm (Windows) |
S オプションを指定すると作成されます。アセンブリー・ファイルは各ソースファイルごとに作成されます。 |
プログラム内のすべてのオブジェクトを通して最適化を行うには、-ipo/Qipo オプションを使用します。
実行プログラムファイル名 (デフォルト以外) を指定するには、-o output オプション (Linux および Mac OS X) または /exe:output オプション (Windows) を使用します。ここで、output はファイル名を指定します。
複数のソースファイルに対しては、c および o を一緒に使用できません。