Fortran プリプロセッサー・オプション

Fortran プリプロセッサー (fpp) は自動で起動するか、または fpp オプションを指定して使用できます。

次のオプションは fpp が有効な場合に利用可能です。

fpp オプション

説明

-B

C++ 形式のコメントを認識しないようにします。

-C

C 形式のコメントを認識しないようにします。 -c_com=no を指定した場合と同じです。

-c_com={yes|no}

C++ 形式のコメントを認識するかどうかを指定します。-c_com=no または -C を指定すると、C++ 形式のコメントは認識されません。デフォルトは -c_com=yes で、認識されます。

-Dname

プリプロセッサー変数である name を 1 として定義します。これは、fpp コマンドラインで -Dname=1 オプションを指定するのと同じです。また、fpp で処理するソースファイルで、次の行を含める場合と同じです。

#define name 1

 

-Dname=def

#define 宣言子で name を定義すると同じです。また、fpp で処理するソースファイルで、次の行を含める場合と同じです。

#define name def

-D オプションよりも -U オプションの指定が優先されます。そのため、同じ名前が -U オプションと -D オプションの両方で使用された場合、オプションの順序に関係なく、定義が解除されます。

-e

拡張されたソース行を受け付けるようにコンパイラーに指示します。固定形式では、132 文字まで含めることができます。自由形式では、32768 文字まで含めることができます。

-e80

拡張されたソース行を受け付けるようにコンパイラーに指示します。固定形式では、80 文字まで含めることができます。

-fixed

ソースファイルを固定形式として解釈するようコンパイラーに指示します。

-free

ソースファイルを自由形式として解釈するようコンパイラーに指示します。

-f_com={yes|no}

fpp で Fortran 形式の end-of-line コメントを認識するか無視するかを指定します。-f_com=no を指定すると、Fortran 形式の end-of-line コメントは、プリプロセッサー宣言子の部分として処理されます。デフォルトは -f_com=yes で、プリプロセッサー行にある Fortran 形式の end-of-line コメントが認識され、無視されます。次に例を示します。

#define max 100 ! max number do i = 1, max + 1

-f_com=yes を指定すると、fpp は次のように出力します。

do i = 1, 100 + 1

-f_com=no を指定すると、fpp は次のように出力します。

do i = 1, 100 ! max number + 1

-help

fpp のオプション情報を表示します。

-I<dir>

名前が "/"' で始まらない #include ファイルの検索パスに<dir> ディレクトリーを挿入します。<dir> ディレクトリーは "インクルード" ディレクトリーの標準リストの先頭に挿入されます。二重引用符 (") で囲まれた #include ファイルは、最初に #include 行にあるファイルのディレクトリーが検索され、次に -I オプションのディレクトリー、最後に標準リストのディレクトリーが検索されます。角括弧 (<>) で囲まれた #include ファイルは、#include 行にあるファイルのディレクトリーは検索されません。

-m

すべての箇所のマクロを展開します。-macro=yes を指定した場合と同じです。

macro={yes|no_com|no}

マクロの展開方式を指定します。-macro=no_com を指定すると、コメント内のマクロを展開しません。-macro=no を指定すると、すべての箇所のマクロを展開しません。デフォルトは -macro=yes で、すべてのマクロが展開されます。

-noB

C++ 形式のコメントを認識するようにします。

-noC

C 形式のコメントを認識するようにします。-c_com=yes と同じです。

-noJ

#define 行の F90 形式のコメントを認識するようにします。-f_com=no と同じです。

-no-fort-cont

IDL 形式のコメントを認識するようにします。これは、IDE のみのオプションです。IDL のマクロ引数には、Fortran 継続文字 "&" とは異なる、C のような継続文字 "\" を含められます。fpp は、この C のような継続文字を認識して、他の Fortran 以外のトークンを処理するため、IDL プロセッサーはそれらを認識することができます。

-P

行番号付け宣言子を出力ファイルに追加しないようコンパイラーに指示します。行番号付け宣言子は次のとおりです。

#line-number file-name

-Uname

name が特定のプリプロセッサーで定義済みの fpp 変数である場合、その初期定義を削除します。システムのアーキテクチャーによって事前定義されているシンボルのリスト (一部) を次に示します。

オペレーティング・システム: __APPLE__、__unix、__linux

ハードウェア: __i386、__ia64、__x86_64

-undef

すべての定義済みシンボルの初期定義を削除します。

-V

fpp バージョン番号を表示します。

-w[0]

警告を出力しないようにします。デフォルトでは、警告は stderr に出力されます。

-Xu

大文字を小文字に変換します。ただし、文字列定数は除きます。デフォルトでは、変換はされません。

-Xw

固定形式ソースファイルで、空白またはスペースシンボル " " は特別な意味はないと解釈します。デフォルトでは、スペースシンボルはトークンの区切り文字と見なされます。

-Y<dir>

システムのインクルード・パスの最後に <dir> ディレクトリーを追加します。

コンパイラー・コマンドラインでこれらのオプションを指定する方法については、fpp、Qfpp を参照してください。